1.はじめに


最近、「電子決済(EC:エレクトリック・コマース)」また「電子マネー」という言葉が一般のマスコミにも頻繁に取り上げられるようになってきている。現在、インターネット等の通信インフラの発達により、第三の産業革命とも言われる社会構造の大変換が行われようとしている。

電子マネーとは、伝統的な現金や小切手、手形のような物理的な実体を持つ決済手段としての機能を、ネットワーク上で電子的な価値情報でやり取りすることで代替しようとするものである。電子マネー自体はただの情報であるので、素材としては価値を持たないが、現在使用されている紙幣や硬貨と同じ役割を果たすように求められる。

 近年経済活動がよりグローバルまたスピーディになってきて、鋳造貨幣のやりとりだけでは円滑な経済活動が出来なくなってきている。第三次産業革命では、これまで人・物・金を動かしてきた工業社会のネットワークに代わり、あらゆる情報を動かす情報通信が発達してきており、お金は情報として情報通信ネットワーク上で取引されることはもはや当然のことと考えられる。現在は技術的に発達し、ようやく通貨の電子化が可能になってきた。

電子マネーを現実のショッピングの世界へも適用することによって、決済に関わる一連の処理が電子化され、種々の効率化と処理コストの削減を実現することが期待されている。




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