安全マップ(未完成)
--安全工学,安全科学,安全学の学問的体系化に向けて--
**分類し,そして総合することから科学は始まる**
明治大学 理工学部 情報科学科
向殿 政男
2000-4-22 学術会議 安全工学専門委員会WG資料
0. まえがき
1. 理念的側面
2. 技術的側面
3. 人間的側面
4. 組織的側面
5. 各分野の安全
6. 関連分野
0-1. 「安全工学」の分類例
0-2. 提案する「安全の構成」
0-1. 「安全工学」の分類例
0-1-1. 例1
- 事前対策技術
- 運用中対策技術
- 事後対策技術
- 支援対策技術
0-1-2. 例2
- ハード的手法
- ソフト的手法
- 人間的手法
- 組織的手法
- 数理的手法
0-2. 提案する「安全の構成」
1. 理念的側面
2. 技術的側面
3. 人間的側面
4. 組織的側面
5. 各分野の安全
6. 関連分野
1. 理念的側面
1-1. 安全とは?
1-2. 安全と価値観
1-3. 安全と人間性
1-4. 安全の構造
1-1. 安全とは?
- 安全の定義
- リスクとは
- 許容リスクとは
- 確定論的安全と確率論的安全
- 確率と安全性の関係
- 安全性と信頼性に関係
- 無条件安全と絶対安全
- フェールセーフとは
- 危険と安全の関係
- ハザード(潜在危険源)とは
- Safety と Security の関係
- 事故,災害,被害等の関係
- 故障,障害,欠陥等の関係
1-2. 安全と価値観
- 安全には価値観が入っている(価値の優先順序)
- 安全と責任(自己責任,製造者・経営者・管理者・作業者間の責任の分担と役割,事故の刑事・民事責任)
- 安全とコスト
- 安全と利便性・快適性
- 安全と機能性
- 安全と効率
- 安全と経済発展
- 安全と公共性
- 安全に関する倫理観(技術者,管理者,経営者,政治家,一般市民)
- 個人を優先すべきか社会を優先すべきか
- 安全と自然環境破壊
- 安全と文化的風土(民族性・歴史)
- 安心とは
- 安全文化・安全思想
* 社会的に安全をいかに認め合うか(合意するか)
1-3. 安全と人間性
- 人間は間違えるものである
- 安全と人間の慣れの問題(人間は安全を忘れる動物である)
- 安全は人間に任せるべきか機械に任せるべきか
1-4. 安全の構造
1-4-1. 何を守るのか?
1-4-2. 何から守るのか(何が原因か)?
1-4-3. どうやって守るのか?
1-4-4. 何の名の下に?
1-4-1. 何を守るのか?
- 人(命,傷害,健康障 害,精神障害,尊厳),
- 財産,
- 機械システム(装置,機械的機能)
- 情報
- 家庭
- 組織,
- 会社,
- 社会,
- 社会環境
- 国家,
- 人類(未来の人間
- 動物
- 自然環境
1-4-2. 何から守るのか(何が原因か)?
- 人間のミス
- 機械の故障
- 人の故意・悪意(ハッカー,オカルト集団,ハイジャック,侵略)
- 自然災害
1-4-3. どうやって守るのか?
- 人(教育,訓練),
- 技術(機械の高信頼化,機械的機構,安全装置,自動監視,),
- 情報(伝達,蓄積,処理,コンピュータ,コミュニケーション)
- 人間機械系(ヒューマンマシーンインターフェース)
- 組織的機構(管理,監査,認定,認証,社会制度,国家的機構),
- 法規(規格,法律,罰則)
1-4-4. 何の名の下に?
- 人命尊重,人間尊重,
- 人権,平和,正義,公平,公共性,社会的安定,
- 神,
- 安心な社会
- 社会的繁栄(利便性,低コスト,経済的発展)
2. 技術的側面
2-1. 時間的分類
2-2. 個別技術
2-1. 時間的分類
2-1-1. 事前評価技術
2-1-2. 事前安全予防技術
2-1-3. 運用安全維持技術
2-1-4. 事後被害軽減技術
2-1-5. 将来予防
2-1-1. 事前評価技術
- リスクアセスメント(ハザード検出,発生確率評価,影響度合い,リスク評価)
- 予防(予測)安全
- システムの安全解析・事故影響解析
- FMEA
2-1-2. 事前安全予防技術
2-1-3. 運用安全維持技術
- 保守・保全・補修
- リスクマネージメント
- オンライン診断,自動監視
2-1-4. 事後被害軽減技術
- 多重防護装置
- 衝突安全
- 危機管理体制(災害発生時の情報連絡と安全確保)
- 防災訓練
2-1-5. 将来予防
2-2. 個別技術
- 本質安全設計
- 信頼性技術
- 冗長性,多重性,多様性技術,独立性
- フォールトトレランス
- フェールセーフ
- フォールトアボイダンス
- フールプルーフ
- フェイルソフト(フェイラーオペラブル)
- インターロック
- ディレーティング
- フォールとレジスタンス
- タンパレジスター
- 安全制御,
- 防護(ガード,防具)
- コンピュータ・情報技術
- 故障診断
- 安全/信頼性評価・解析システム
- 環境整備
- 安全論理
- 安全理論
3. 人間的側面
- ヒューマンマシーンインターフェース(HMI)
- 誤使用の問題
- 人間工学
- 心理学
* 危険に見えるほど注意して事故が少ない
* 災害・事故はすぐに風化する
* 隣の家は危ない
- 安全教育(含:技術教育,訓練,倫理教育,人材育成)
- 情報開示(掲示,警告,マニュアル),
- 意欲と責任
- 安全意識
- 安心
- 年代ギャップと社会的変化
4. 組織的側面
- 安全管理(リスクアセスメント,リスク管理)
- 標準化
- 法律と責任
* 責任のとり方
- 規制と基準(安全基準,法規制,自主規制)
- 認定・認証制度
- 事故調査
- 事故データの蓄積・情報提供センター
- 学会活動,研究会・国際会議の開催
- 安全機関・連絡会議
5. 各分野の安全
- 機械安全
- 原子力安全
- 交通安全
- プロセス安全
- 化学安全
- 薬品安全
- 製品安全
- 労働安全
- 材料安全・物質安全
- 構造安全
- 爆発安全
- 火災安全
- 食品安全
- 医療安全
- 災害安全
- システム安全
- コンピュータ安全
- 機能安全
- 情報安全
- 社会安全
- 環境安全
- ロボット安全
6. 関連分野
- 危機管理
- 警備
- 機密保護(セキュリティ),
- 警察
- 保険
- 公害
- 他のリスク(経営リスク,経済リスク,金融リスク,政治リスク等)
- 地域紛争(戦争,宗教,食料)
- 風聞被害・マスコミ被害
- 情報操作
- 免疫機構
- 防疫
- 裁判制度