3−4.インターネット接続に必要な基本サービスの設定



 IPパケットの交換ができるようになれば、基本的にインターネットとの接続性は確立されたといえる。しかし、この段階で実現されているのは、IPアドレスを使った情報のやり取りだけで、ドメイン名を使った各種サービスへのアクセスや、電子メールやWWWといった情報のやり取りをできるようにするには、さらにいくつかの基本的なサービスの設定が必要である。

 現在のインターネットでは、各接続ドメインごとにDNSサーバと電子メール受信用のサーバをそれぞれ最低1つずつ常時運用することが要求されている。DNSサーバは自ドメイン内部の情報をインターネット全体に提供すると同時に、自ドメイン内部からのDNSリクエストを処理するためのキャッシュの役割の果たす。また、電子メール受信用のサーバは、いつ送信されるかわからない自ドメイン宛のメールを確実に受信するために必要である。

 通常プロバイダと常時専用回線で接続する場合は、DNSサーバと電子メール受信用のサーバを兼ねて運用するために、最低1台のホストを利用者側で設置することが必要になる。プロバイダ側では、各接続ドメインのDNSサーバの情報をバックアップしたり、予備の電子メール受信サービスを行うサービスをすることで、IP接続に障害が起きても支障が起きないようにしているところが多いようである。


 ※図参照