1-6 家庭におけるセキュリティ
向殿ゼミナール:
責任者:山口 佑也
参加者:市川 耕司、大久保 亮介、大濱 宙、川崎 智基、熊倉 厚司、五條 治、
前田 暁峰、松本 麻奈美、元木 謙志
- まえがき
コンピュータを利用する人が増えてきている。そしてそれにともない情報化社会としてのめざましい発展を遂げている現在である。そこで、一般的なものの見方の一つとして家庭とゆうテーマを取り上げて、今後の家庭での情報化社会の未来と課題について考えていこうと思う。
- 導入部
現在、セキュリティの分野でも情報化が日々進んでおり、新しい技術が研究され続けられている。個々の家庭・個人レベルの個人認証であれば、指紋による認証はすでに十数万円という価格で個人が手に入れることが出来るようになっている。またバイクの盗難に備えてGPSで位置を確認できるシステムなどというものもある。今後、こういった技術はどう進歩していくのであろうか。またセキュリティ自体の体系はどう変化していくのであろうか。これらのこれからの、未来の予想・予測そして、その時の問題点などについて考えていこうと思う
- 未来の予想・予測
まずはじめに、これから先情報化の波が家庭にまで押し寄せていくと、家庭のセキュリティとして、大きく二分して考えることができる。
まず一つは従来通り、盗難・強盗などを含む不法な住居侵入に対するセキュリティである。これは、様々な技術が研究されており、次世代の技術と言えるものがすでに実用化されていたりする。それは、個人情報を利用した家の防犯システムである。これはどうゆうものなのか例を挙げてみると、家の鍵のかわりとして、実際の映像(人相、全体像)、指紋、声紋、眼球、光彩、暗証番号(月ごともしくは週ごとに変わったりして、ばれにくいもの)などを用いることです。近い将来、鍵と鍵穴を用いない、必要としない「鍵」に取って代られるのは明白であろう。そして、これらに対応する手段は実に難しく、また使用する家庭側の取り扱いも易しく、いわゆる「不用心」といったことも起こりにくいため、盗難・強盗などの犯罪は減少していくと思われる。このような安全対策を物理面的なセキュリティと呼ぶとすれば、もう一つのセキュリティは電子的なセキュリティと呼べるだろう。
電子的なセキュリティとは、未来、家庭の中でコンピュータが重要な位置を占めるようになり、ネットワークの整備も進み、個人の重要な情報がそのコンピュータの中に保存され、さらに電子マネーの普及が進み、その財布のキーがコンピュータの中に存在するようになったとする。つまり、実際に存在する物質と同等の価値のある物が電子データとして存在するようになるのならば、それを狙う犯罪も発生するはずだ。即ち、対家庭のハッキングである。こういった犯罪が存在するのならば、それにたいするセキュリティも必要になってくる。それが実際にはファイアーウォールであったりするのだが、こちらは原理的に頭打ち感のある物理面での犯罪に比べて、双方のイタチごっこのように進展していくものであると思う。よって、決定的な防御技術の確立を目指して技術を発展させようとしていくと思われる。このような機能を持つ装置・システムは、その必要性によって難なく各家庭に広まっていく事が予想されるであろう。
- その時の問題・課題
3で述べたことに対する問題点は、まず物理的なセキュリティについては、設置するコストの問題、個人情報を扱うということで、情報を守るセキュリティの問題が挙げられる。特に後者の問題は、重要な問題である。なぜなら、個人情報が盗まれるだけでなく、改変される恐れもあるからである。そうなれば情報が犯罪に用いられる事はおろか、不法侵入される(防犯システムの場合)可能性もでてくるだろう。他にも、非常事態(停電などの、電気供給されない事態や、災害など)の処理、家の認識網をくぐって不法侵入される場合も考えねばならない点である。
一方、電子的なセキュリティについての問題点にはどのようなものがあるのでしょうか。これは結論から言ってしまうと、問題は使用する側の意識、技能になってくる。これから先、どれほどの教育が進み、各人のコンピュータに対する理解が深まるかは分からないが、家庭のコンピュータに対する侵入が、実際に盗難に入られる危険ほど実感の湧くものとして認識されるとは思えない。先ほど述べた「不用心」がこちらでは起こりうるのではないだろうか。同じく、殆どの人がいわゆるインターネットによる金銭の取引、各機関との諸続きは普通に行えるような時代を迎えたとしても、それ以上の知識・技術を持つことができるのだろうか。例えば、今現在でもビデオの予約が出来ない人間だって存在する。(これは「意識」によるものかもしれないが)このように必要性が増しても、それを使うことに十分な知識を全ての人が持ち合わせることは実に困難なことであると思う。それが重大なセキュリティ問題に関わるような事となれば、ますます問題は大きくなる。
- それを解決する見通し
まず、4で述べた、物理的なセキュリティの問題点の解決として述べてみる。コストの面では、設置する側に余裕さえあればなんとかなるとおもわれるし、これからの一般化にともない企業のほうもユーザに購入し易いコストになってくるとお思われ、自然と解決されていくと考えられる。ただセキュリティの面では、一概に解決できるとはいいがたい。あえて解決させるならば、何重にもガードをかけるか、画期的なセキュリティ法を考え出すしかないと考えられるが、これは前にも述べたように、イタチごっこになってしまうのが目に見えている、事実、今現在もみられる。そして、非常事態の対処としては、非常用の電気供給装置なるものをメインのもの以外に用意しておき、そこから電気を流すといった解決策などが考えられる。だが、家の認識網をくぐられた場合は、どうにもならないので、くぐられた瞬間に警察や契約している警備会社に通報がいくようにして対策するのがベストだと思われる。これは現在も利用されている。
もう一つの電子的なセキュリティの問題の解決としては、人間が技術に歩み寄るか、技術が人間に歩み寄るしかない。子供に対してだけならばまだしも、すべての人間に一定の水準の教育を施すというのは実に多大な力を要するであろう。即ち全く専門知識のいらないインターフェース、中身を全て覆い隠せるようなシェルを作る、技術が人間に歩み寄る方が明らかに容易な方法だと考えられる。なぜなら、それは一部のエキスパートだけが技術の発展を推し進めていけばよいからです。
- 考察・意見
全体的にみてみると、このセキュリティについての完璧な実現は難しいと考えられる。例えば、防犯システムが採用されたとしても、人の「これで大丈夫」という安心感に対する盲点をついて不法侵入されるということがあり、前に何回か述べたようにイタチごっこになってしまう。でも、絶対に破れないセキュリティを目指して作ることは重要で、とても面白いことのように思われる。現在のコンピュータみると、5の最後の述べたようにシェルという試みは至るところに見受けられるが、必ずそれでは覆いきれずに、知識が必要になってくる箇所が漏れてしまっているようにおもえる。このような直接的にセキュリティと関係しないように見える技術が、実はより安全な家庭を築いていくのではないだろうかと思う。
- あとがき
今回述べたセキュリティの問題の他に、情報化社会の発展にともない家庭に及ぼす影響はいろいろある。授業や仕事、買い物が家にいながらできたり、それにともない引きこもりという問題を起こしたり、様々な変化がある。この変化にしっかり対応していき、十分に利用していくことが重要である。