(3)COMTRAC(新幹線運転管理システム)

東海道山陽新幹線の運行管理システムで「Computer-aided Traffic Control System」の略。コンピュータで運行計画の作成、指令や関係機関への情報伝達を行うEDP系、一日分の列車ダイヤを記憶し、CTCを介して全列車の進路制御異常時の運転整理等を行うPRC系、コンピュータと指令員の情報インターフェイスをとり運行状態を表示するMAP系の3つの系から構成されていて、それぞれが情報交換を行いながら新幹線の運行の管理と制御をしている。

COMTRAC

EDP　　　PRC　　　MAP

情報処理系システム　　進路制御系システム　　運行表示系システム

　　CTC　　　PIC　　　SMIS

　　　　ポイント　　　　　発車表示器

　　　　ATC　　　　　　　自動放送

・ CTC(Centralized Traffic Control)列車集中制御装置

列車の運行情報や各種信号設備の情報を中央に集め、集中制御するためのシステムで、各駅から集めた列車の運行情報等をCOMTRACに送ると共に総合表示盤に表示し、列車位置、列車番号、進路の開通状態などが、一目で確認できるようになっている。COMTRACや指令員からの進路制御情報を各駅へ送り、駅の信号やポイントの制御を行う。

・ PIC(Passenger Information Control)旅客案内情報処理装置

列車番号、行先、停車駅、列車種別、自由席号車、遅延状態など、COMTRACから送られてきた列車データを発車案内表示器に表示したり、自動案内放送を行ったりする。

・ SMIS(Shinkansen Management Information System)新幹線情報管理システム

COMTRACやドクターイエロー、各現場からの情報を一括管理し、車両、電力設備などの管理と、新幹線を運営していくための管理情報を提供するシステムで、旅客輸送管理、車両管理、施設管理、電気設備管理の機能を持っている。