MIME-Version: 1.0 Content-Type: multipart/related; boundary="----=_NextPart_01C5AFD3.A9E31900" このドキュメントは単一ファイル Web ページ (Web アーカイブ ファイル) です。お使いのブラウザ、またはエディタは Web アーカイブ ファイルをサポートしていません。Microsoft Internet Explorer など、Web アーカイブをサポートするブラウザをダウンロードしてください。 ------=_NextPart_01C5AFD3.A9E31900 Content-Location: file:///C:/10819F28/file0344.htm Content-Transfer-Encoding: quoted-printable Content-Type: text/html; charset="us-ascii" 「安全と健康」誌= 522;載予定

働く人の= 433;全と健康、中央労働= ;災害防止協会、Vol.6, No.7, pp.28—402005-6より

―――――&= #8213;――――――――――= ;――――――――――R= 13;―――――――――


危&#= 27231;管理時代のリスク}= 10;ネジメント(前編)=

-&#= 21015;車横転事故・回転|= 89;アの事故から見える= もの-

(安全・健康・快ű= 69;フェア講演録)

 =

今ਰ= 5;のテーマは「危機管&= #29702;時代のリスクマネ = 472;メント」ですが、本= ;テーマからJR西日本の= 107;故を思い浮かべる方= ;がいるかと思います&#= 12290;しかし、その前にķ= 69;も関係していた六本= 木ヒルズの回転ドア= 2398;事故や回転ド|= 50;のJIS規格について = 362;話しをしようと思い= ;ます.その後で、JR西日本の!= 073;線・衝突事故に触れ= ;てから,危機管理時&#= 20195;のリスクマネジメ}= 31;トをどう考えるべき= かというお話をさせ= 2390;いただきたいと思ӓ= 6;ます。

&= nbsp;

Ⅰ最近の事ă= 25;を振り返る

.= 自ࡈ= 5;回転ドア事故

= 大型の自動回転ド&#= 12450;の事故について、Ą= 82;に皆さんの記憶の隅= から消えかかってい= 2427;のではないかと思ӓ= 6;ますが、これもリス&= #12463;アセスメント、リ = 473;クマネジメントとい= ;う視点からみると大&#= 22793;参考になる例であ|= 27;と思います。

= これは2004326日の昼間 = 289;六本木ヒルズの1階の正面= 837;り口で,身長117㎝の6歳の男の子が大型&#= 33258;動回転ドアにはさ|= 14;れてなくなったとい= う痛ましい事故でし= 2383;。この事故で国土ߝ= 2;通省と経済産業省と&= #12364;合同で大型自動回$= 578;ドアのガイドライン= ;をつくる委員会を発&#= 36275;させ、私は副委員ž= 63;という立場で参加し= ました。これは,非= 4120;に危ないモノが、ऩ= 5;は身の回りにたくさ&= #12435;あるということが = 431;かる例だと思います= ;。

 回転ド = 450;の良さというのは、= ;気密性が高い、温度&#= 31649;理とか風圧とかにó= 75;いというメリットが= あります。しかし、= 9694;在の構造の回転ドӝ= 0;ですと,はさまれる&= #12392;いうことは避けが = 383;い。そこで、はさま= ;れそうな位置を決め&#= 12390;、そこに人が来た|= 25;はさまれる前に赤外= 線センサーで検知し= 2390;,止める構造になӖ= 7;ていました。しかし&= #12289;センサーは、“地Ç= 78;130㎝という'= 640;さから上”しか検知= していなかったので= 2377;。そんなばかな、ә= 8;っと下まで検知させ&= #12428;ばいいじゃないか = 392;お思いでしょう。事= ;実、当初は80㎝でした = 290;当時、止まってしま= ;うことや、はさまれ&#= 12427;事故が相次いで起{= 65;ていました。そこで= 真正面からだけしか= 0837;れないように危険༵= 6;域の前にポールを立&= #12390;てテープを張った = 398;です。しかし,テー= ;プが風で揺れてそれ&#= 12434;センサーが感知し{= 90;よく止まってしまう= 。これでは困るので= 2289;安全の領域を広げӚ= 4;うという話になり、<= /span>80㎝から130㎝に広げ = 390;しまったのです。こ= ;こに問題があったこ&#= 12392;は明らかです。実Ɓ= 55;に挟まれた場合、ド= アの端のゴム部分に= 4863;圧式センサーがあӚ= 6;,ドアは止まるよう&= #12395;なっていました。 = 375;かし,何とあのビル= ;にあった回転ドアは2.7トンとい = 358;、信じられない重さ= ;だったのです。それ&#= 12384;け重いと当然すぐ{= 95;は止まりません。止= まるのには少なくと= 2418;25㎝必要で = 375;た。速度も秒速80㎝と速い$= 895;度に設定されていま= ;した。

= おそらく子供は遊&#= 22290;地のようなつもり{= 91;回転ドアに飛び込ん= だのではないかとい= 2358;気がします。最初ӗ= 8;新聞報道のほとんど&= #12399;、「子供が悪い、= 361;険なのはわかってい= ;るのに手を放す親が&#= 24746;い」といった親子|= 08;の非難が中心でした= 。JR西日本の= 580;合もそうですけれど= ;、マスコミというの&#= 12399;、ある人の責任をŠ= 11;つけて、「この人の= 責任だ」とすぐ言い= 2383;がる傾向がありまӕ= 7;。当事者の過失の責&= #20219;にしてしまう傾向 = 364;あります.この場合= ;だと、死んだ子ども&#= 12392;母親が悪いという{= 71;とにしてしまうので= す。これは我々の感= 4773;も少し関連していӚ= 7;のですけれども,問&= #38988;です。

= 子どもというのは&#= 39131;び込むものですしz= 89;ドアにははさまれる= ものだという大前提= 2363;ら考えると、これӗ= 9;明らかに機械、施設&= #12289;設備としての回転 = 489;アに問題があります= ;。または、前述のセ&#= 12531;サー範囲の変更をŇ= 71;えますと、管理の方= に問題があったとい= 2358;ことはすぐわかりә= 4;す。この後、多くの&= #12499;ルで回転ドアは使= 992;禁止にされ、場所に= ;よっては撤去されて&#= 12375;まいました。回転|= 89;アには遮断性や気密= 性などのメリットが= 2354;るのですが、安全ӗ= 5;することを考える前&= #12395;すぐ撤去して使わ = 394;いと決めてしまう、= ;これも問題だと思い&#= 12414;す。

= 我々は生活する上&#= 12391;各種の有益なシス|= 86;ムや機械を使ってい= るわけです。それに= 2399;必ずメリットがあӚ= 7;けれど、デメリット&= #12418;ある。デメリット = 398;中には危険であるこ= ;ともあるわけですか&#= 12425;、それを覚悟で安Ð= 40;と危険の両方を考え= ながら物事を判断し= 2390;いるはずです。

= マスコミでは、最&#= 21021;は子どもと親が悪{= 56;という報道から,そ= の後はあんなに危な= 2356;機械をつくった製๩= 6;メーカーが悪いとい&= #12358;話が出てきて、次 = 399;、納入した業者がビ= ;ル側の圧力に屈して&#= 23433;全装置を少し緩め{= 83;ので管理者に責任が= あるとか、様々な問= 8988;が報道されましたӍ= 0;しかし、我々はもう&= #23569;し大局的に見るべ = 365;だと思っています。= ;

= 国はすぐに、建築&#= 29289;の中の一つの施設z= 89;設備として大型回転= ドアはどうあるべき= 2363;、ということでガӝ= 2;ドラインを作りまし&= #12383;。一方、設計者、#= 069;造業者としては,ど= ;ういう技術があり得&#= 12427;のか,どこまでや|= 28;ば回転ドアは安全と= みなせるか,どこま= 2391;責任を持てばいいӔ= 3;,等々を具= 307;的に知る必要があり= ;ます.そのため = 395;はJIS規格をつ = 367;るべきだということ= ;で、国際安全規格の&#= 32771;え方に従ってJIS規格の原= 696;をつくりました。あ= ;と数カ月で発刊させ&#= 12427;と思います。

 

= 産業安全関連もみ&#= 12394;そうですが、危な{= 56;から止めればいいと= いう、そういう単純= 2394;ものではないことӗ= 9;明らかです。例えば&= #12289;自動車を見なさい = 290;あんな危険なものが= ;平気で走っているじ&#= 12419;ないか、我々は使{= 87;ているじゃないか、= ということです。今= 2238;事故のあったJR西日本の&= 651;車は、危険だから廃= ;止しろなどと、そう&#= 21336;純に割り切っては{= 56;けない、というのは= すぐ常識でわかる訳= 2391;す。先ほど言ったӚ= 4;うに、回転ドアにも&= #22810;くのメリットがあ = 426;ます。

= 我々の社会や産業&#= 12395;役に立ったりする|= 18;のには,すべてメリ= ット、デメリットが= 2354;る。それを考慮しӗ= 4;がら、我々は技術屋&= #12398;立場から何ができ = 427;か、どこまで出来る= ;か、それらを考えな&#= 12364;ら設計、製作し,Ë= 51;うべきだと思います= 。

= 普通の製品安全の&#= 12424;うに使うのが子供{= 91;訓練も何もできない= 場合の安全のつくり= 6041;と、皆さんのようӗ= 5;ある意味では産業の&= #22580;でプロフェッショ = 490;ルが使うような立場= ;とは安全の考え方が&#= 36949;うのです。列車の|= 24;うにプロの運転手が= いても,乗客は何も= 2391;きません。これらӗ= 9;全部立場が違ってい&= #12414;す。そのおのおの = 398;立場で安全というの= ;はどのようにあるべ&#= 12365;かを考え、自覚す|= 09;きだと思います。そ= の辺の話をきょうは= 3569;しさせて頂きたいӗ= 2;思います。

= 回転ドアの例でい&#= 12356;ますと、重量が2.7トンとい = 358;のは明らかに行き過= ;ぎです。ヨーロッパ&#= 12391;出来た頃は、それ{= 63;ら、ヨーロッパから= 輸入したものはほと= 2435;ど1トンを切 = 387;ています。それは安= ;全の立場からは当然&#= 12394;のです。あの重さ{= 64;あのスピードで回っ= ていれば挟まれたら= 7515;ぬということは、ෞ= 4;がみても,実験すれ&= #12400;もちろんですが、= 126;らかなのです。

= そういったときに&#= 12289;設計者の役割、製Ű= 96;メーカーの役割、そ= して、それを導入し= 2390;いる業者の役割はா= 4;なるのです.回転ドア = 398;場合はビルの管理者= ;もいるでしょうし、&#= 12414;た、その安全管理|= 34;請け負っている業者= もいるでしょう。も= 2385;ろん,ユーザーもӓ= 6;ます。

=  

= 回転ドアの= JIS規格をつくったと&#= 12365;の基本的な考え方|= 34;お話しします。

= 1番௤= 6;は設計の段階で始め&= #12363;ら危険なところが = 394;いように作れという= ;ことです。自動車で&#= 12356;えば、立体交差に{= 77;れば平面交差での衝= 突はないのと同じで= 2377;。本質的安全設計ӗ= 2;いいます。とにかく&= #26412;質的に事故が起き = 394;いように設計するの= ;が第一です。更に、&#= 12383;とえ起きても危険{= 98;レベルが小さいよう= に設計しろというこ= 2392;です。次にやる第2番目は、= 107;故が起きないように= ;安全装置をちゃんと&#= 12388;けなさいというこ{= 92;です。

= しかし、それでも&#= 23433;全装置の故障など{= 91;挟まれるような事故= が起きることはあり= 4471;ます。それから、ध= 3;全確保のために始終&= #27490;まっていたのでは&= 750;常に不便だというこ= ;とで、こういうこと&#= 12364;起きないように第3番目とし = 390;,警告ラベルを張っ= ;たり、マニュアルで&#= 12371;のように回避しな{= 73;い、これを利用する= 場合はこういう使い= 6041;をしなさいというӚ= 4;うに、使用上の情報&= #12434;提供します.これはス = 522;ーステップ・メソッ= ;ドという今世界の標&#= 28310;になっている考えĄ= 41;です。機械を設計す= る場合は必ずこのや= 2426;方で行わないとPL法その他 = 391;問題が起きます。=

= 1番ӛ= 4;行い、それでだめな&= #12392;きに残ったリスク = 395;ついて第2番を行い = 289;それで残ったリスク= ;に対して第3番を行う = 392;いう順番で行うもの= ;で、第1番を行わ = 378;に第2番からや = 387;たり、第1番と第2番を行わ = 378;、第3番だけで= 880;意をしろというラベ= ;ルを張るなどという&#= 12398;は,このスリース|= 86;ップ・メソッドの精= 神に反してしまいま= 2377;。

= ここまでが実は製&#= 36896;メーカーの役割で{= 75;て、その情報ととも= にユーザー側に機械= 2539;設備を渡すというӕ= 1;とです。ユーザー側&= #12399;、それを見て初め = 390;注意をしながら、訓= ;練をしながら,マネ&#= 12472;メント・システム{= 98;もと,利用者や作業= 者が使用します。

= ということは、人&#= 38291;が注意する,運転û= 63;が注意することにつ= いては実は4番目でし = 390;、ハードウエアが先= ;、設計側が先で,そ&#= 12428;を基に初めて人間{= 64;注意をして行うとい= う順番です。人間は= 7880;意をしても誤るもӗ= 8;です。間違えるもの&= #12391;す。うっかりする = 418;のです。だから、物= ;を作ったり設備を作&#= 12427;場合は、人間とい{= 58;のは間違えるものだ= ということを大前提= 2391;つくる。それを前ߣ= 7;てカバーするのはハ&= #12540;ドウエアです。し = 363;し、ハードウエアも= ;故障することがある&#= 12392;いうことを考えるz= 90;この辺が一番大事な= 考え方です。

 

2.JR西= 日本福知山線脱線転= 5206;事故

= 今回のJR西日本の福知山線&#= 12398;脱線・転覆事故で{= 99;、ご存じのように<= span lang=3DEN-US>107人という= 456;当の数の方が亡くな= ;っています。最初の&#= 26032;聞・テレビの報道{= 99;、全く回転ドアのと= きの反応と同じでし= 2390;、運転手の未熟さӗ= 5;非難が集中しました&= #12290;中には初心者だか = 425;けしからんなどとい= ;う批評もありました&#= 12364;,誰でも必ず初心Ň= 73;という期間はあるは= ずです。初めてや未= 9087;な人がやるときはӌ= 9;ああいう大勢の人が&= #20055;るような電車区間 = 399;運転させないとか、= ;隣りに熟練のベテラ&#= 12531;の運転手を乗せる{= 92;か、訓練しながら徐= 々慣らしていく必要= 2364;あります。確かにӌ= 9;ルールを無視したり&= #12289;スピードを出し過 = 366;たりしたのは問題で= ;すが、「スピードを&#= 20986;したのには理由が{= 54;るはずだ。なぜスピ= ードを出さなくては= 2356;けなかったか。運้= 8;手がそうしなくては&= #12356;けなかった背景に = 385;ゃんと理由があるは= ;ずだ。そちらを追及&#= 12377;べきであって、運ŭ= 78;手ばかりを責めても= 本質的な解決にはな= 2425;ない」と私はテレӡ= 9;では申し上げたので&= #12377;。

= その前に東武の踏&#= 20999;事故がありましたz= 90;踏切を上げた途端に= 線路をわたって列車= 2395;ひかれて人が死んӖ= 4;というのがあって、&= #36367;切番が業務上過失!= 268;死でつかまったとい= ;うものです。本人も&#= 12377;ぐに過失を認め、Ţ= 92;っていますが、「あ= んな危険な仕事をさ= 2379;られて、失敗してӖ= 8;かまって気の毒であ&= #12427;。あんなことをや = 425;せる方が間違ってい= ;る」というように私&#= 12399;すぐ思いました。ʍ= 22;R西日本の事故も似= たようなところがあ= 2426;ます.また,ス = 500;ードを出しただけで= ;は脱線なんか滅多に&#= 36215;きない。石を踏ん{= 84;だけでは脱線はめっ= たに起きないはずで= 2377;。「これは多くの࡜= 7;因が絡んだ複合的な&= #35201;因である。もう少 = 375;事故調査の結果を待= ;った方がいい。原因&#= 12434;はっきり今のうち{= 95;特定するのは早すぎ= る」とも私はテレビ= 2391;言いました。列車ੑ= 2;体や線路の欠陥だっ&= #12390;可能性は有ります.

= 報道のその後を見&#= 12390;みますと,今度はş= 99;日本のダイヤの過密= さ、ゆとりのなさが= 1407;因だとか、次に、঎= 7;業員の管理が厳しす&= #12366;て、それで無理を = 375;たのではなかろうか= ;。更に、安全管理が&#= 12378;さんだとか、今度{= 99;被害者に対して冷た= いとか、いろいろな= 5441;が出て来て、そのӓ= 8;ちに事故の時に社員&= #12364;ボーリング大会を = 420;っていたからけしか= ;らんという話しまで&#= 20986;てくる。これは危Đ= 31;管理そのものですね= 。また,このように= 2510;スコミの論調といӓ= 8;のは常に犯人を捜し&= #12390;ころころ変わって"= 892;きます。

= 我々の感情の中に&#= 12393;うもそれを望む傾×= 21;があって、実はマス= コミもそれをねらっ= 2390;動いている。要すӚ= 7;に視聴率を上げるた&= #12417;にマスコミが動い = 390;いる面がある。そう= ;いう意味で、我々に&#= 12418;問題があって、安Ð= 40;に関する文化という= か風土が我が国には= 2414;だ根づいていないӗ= 2;ころがあると思いま&= #12377;。そういう点が、= 997;めて危険であると思= ;います。

 

I I 安全にまつわる= ;諸課題

1.原子力 = 398;安全

= 第一、絶対安全は&#= 12354;りません。それを|= 14;ず宣言すべきでしょ= う。

= 絶対安全といえば&#= 12289;原子力では昔、絶ë= 50;に安全ですといって= 相当非難を受けてい= 2414;した。原子力施設ӗ= 8;中でも本質的な事故&= #12395;はつながらないけ = 428;ども、細かい事故は= ;たくさんあるはずで&#= 12377;。事故がちょっとŪ= 15;きると、「ほら、原= 子炉で事故が起きた= 2301;といって騒がれるӔ= 3;ら、絶対安全といっ&= #12383;手前しようがない = 363;ら隠すという話にな= ;って、だんだん信用&#= 12434;なくすということ{= 95;なりました。

= 最近では原子力安&#= 20840;委員会の安全目標ë= 54;門委員会では、私も= 今そのメンバーです= 2369;れども、「リスクӗ= 9;ある。事故は起きる&= #21487;能性は常にある。 = 118;対安全はありません= ;。ただし、このレベ&#= 12523;の危険性、例えばʌ= 92;何年に1回ぐらい = 398;割合で起きる可能性= ;があり,その時には&#= 12371;のぐらいの被害で{= 62;さまるようにしてい= ます」という安全目= 7161;を明確にするといӓ= 8;形に変わってきてい&= #12414;す。

=  

2.人間は&= 291;違える。絶対安全は= ;あり得ない

= 大体人間というの&#= 12399;素人はもちろん,ñ= 90;らベテランでも、い= ろいろな意味で間違= 2360;るものです。それӔ= 3;ら、機械・設備、こ&= #12428;も絶対に壊れない = 363;というとそんなこと= ;はありません。壊れ&#= 12427;可能性は常にあり|= 14;す。従って、安全装= 置は壊れることもあ= 2426;、人間は間違えるӕ= 1;ともあるという前提&= #12391;物事は判断すべき = 391;す。ただ、信頼性か= ;らいいますと過去の&#= 32113;計から,大体機械{= 98;方が100倍ぐらい = 289;102<= /span>乗ぐらい、人間よ&#= 12426;信頼度は高いので{= 77;。人間というのは相= 当いいかげんなとこ= 2429;があります。

= 列車の場合は運転&#= 25163;が注意して運転す|= 28;ばいいという話にな= りますが、人間は間= 6949;えることもあるしӌ= 9;運転手だって気を失&= #12387;てスピードを出し = 387;放しということもあ= ;るし、極端なことを&#= 12356;うと、自殺でもし{= 90;やろうと思う運転手= が出ないわけでもな= 2356;わけです。

= そう考えると、人&#= 38291;の信頼性はそんな{= 95;高くないということ= から、人間の注意に= 2424;る安全確保よりもӌ= 9;施設・設備の方で安&= #20840;をまず実現すべき = 384;といえます。これは= ;先程の順番で明確に&#= 25351;定しています。こ{= 71;が大事なところです= 。

= 安全なシステムを&#= 35373;計しようと思った{= 92;きにまず一番大事な= のは、もう一度言い= 2414;すが、構造的に設෍= 6;の段階で作る、これ&= #12399;当たり前です。そ = 398;次に安全装置、安全= ;設備でやる。その後&#= 12391;初めて人間が注意|= 34;して利用する。その= 時、人間が間違える= 2392;止まってしまってߎ= 1;便をかけるけれども&= #12289;事故が起きないよ = 358;につくるというのが= ;大前提です。

= それから、列車は&#= 37444;の上を走っている|= 31;けですから、これは= 脱線の可能性はゼロ= 2391;はありません。どӛ= 5;なに人間が注意して&= #12418;あり得るし、安全#= 013;置を付けても脱線す= ;る可能性は常にある&#= 12290;ですから、脱線を{= 75;た時に被害をどう少= なくするかを考えて= 2362;かねばなりませんӍ= 0;車体を少し強くする&= #12392;か、あんな曲がり = 459;ーブの先にマンショ= ;ンをつくるのをやめ&#= 12427;とか、そういう話{= 95;なるはずです。この= ように、事故が起き= 2383;ときに被害をどうऴ= 9;なくするかというこ&= #12392;も考慮して,シス = 486;ムは設計すべきだと= ;いうことです。

 

3A= 294;安全より低コスト、= ;儲けにウエイト

= そうしますと、今&#= 24230;は経営者、また、Ê= 50;社のトップの意識が= 重要となります。た= 2375;か1901年のUSスチール社長の「&#= 23433;全第1、品質第2、生産第3」という&= 750;常に有名な言葉があ= ;ります。今、安全第1だけが広 = 414;っていますが、実は= ;3つペアの#= 328;葉なのです。

= 大事なことは、本&#= 36074;的に企業というの{= 99;生産拡大やコスト削= 減、どのぐらいもう= 2363;るかというよりもӌ= 9;その前にもっと大事&= #12394;のは“品質”や信༹= 2;である。要するに当&= #38754;の儲けそのものよ = 426;は、クオリティーで= ;す。サービスや、信&#= 38972;の方を大事にせよz= 89;ということです。そ= ちらの方を大事にし= 2394;さい、損をしてもӓ= 6;いから品質を下げた&= #12426;,お客様の信頼を= 833;ってはいけない、サ= ;ービスを下げてはい&#= 12369;ないのです。しか{= 75;、それよりも優先す= るのは安全、セーフ= 2486;ィーだということӗ= 1;す。お客さんに迷惑&= #12434;かけて文句を言わ = 428;ようとコストがかか= ;ろうと、まず安全を&#= 31532;1にしなさ = 356;という理念であって= ;,これにもちゃんと&#= 38918;番があるのです。

= これらをつい並列&#= 12395;並べて安全とお客{= 98;サービスとコストと= どっちを優先するか= 2392;いうので、金で計౛= 9;したり、お客のクレ&= #12540;ムが怖いから,安= 840;を少し下げて生産や= ;効率を上げようとか&#= 12289;そういう話をもし|= 88;ップがしたとすると= 、この根本理念から= 2378;れているというわӔ= 9;です。

= 工場などの生産ラ&#= 12452;ンで、でき上がっ{= 90;しまった生産ライン= に後で考えて安全装= 2622;をつけてみたり、ߟ= 4;間の注意で稼働させ&= #12427;というよりは、初 = 417;から本質的安全設計= ;でというように安全&#= 35373;計を基本にしてラ|= 52;ンを構成すると、実= は生産性も上がるし= 2289;コストもかからなӓ= 6;という事実を我々は&= #30693;っています。そう = 356;う意味では、私は安= ;全とコストは両立す&#= 12427;と思っています。

 

4.やめる$= 984;択肢もある

= それから、何回も&#= 35328;いますが、絶対安Ð= 40;がない以上、事故が= 起きる可能性は常に= 2354;る。その起きる事ਠ= 5;はどこまで我々は許&= #12379;るのか,規格の言!= 865;でいうと許容可能な= ;リスク(トレラブル&#= 12522;スク)は何処まで{= 63;が重要です.メリット = 398;あるものには必ずリ= ;スクがある。そのシ&#= 12473;テムからを受けるö= 81;恵、安全にするため= にかける金、そして= 2289;どこまで技術的にӗ= 1;きるかという問題、&= #12381;ういうものを総合= 340;に考える必要があり= ;ます。先程言ったよ&#= 12358;に安全第1であるが = 289;技術的に実現できな= ;い場合や、安全第1にすると= 697;質も生産も何もなく= ;なってしまうならば&#= 65292;そんなものはつく|= 27;ことはない、それは= やめた方がいい、初= 2417;からそれはギブアӠ= 3;プすべきだ、そうい&= #12358;止めるという選択 = 930;もここには残ってい= ;るはずです。

= 会社のトップがこ&#= 12398;「安全第1、品質第2、生産第3」という= 330;想を忘れかけていて= ;、品質、生産を第1にもって = 365;たときに、「それは= ;やめるべきだ」とだ&#= 12428;かが止められる構Ű= 96;、機構になっている= かということが重要= 2395;なります.これがな = 363;なか日本の場合はな= ;っていない。トップ&#= 12364;こうだといったら{= 84;れも文句を言えない= 。文句を言うと飛ば= 2373;れるから言えなくӗ= 4;ってしまうとか、そ&= #12358;いう話になります = 290;

= 列車の場合だと,&#= 12393;のくらいの不便ま{= 91;我々は許せるのかと= いうことは非常に重= 5201;です。今度のJR西日本の= 580;合は、例えば、時間= ;が30秒とか1分遅れる = 392;乗客から文句が出る= ;し、待ち合わせに遅&#= 12428;ると非常に困る。{= 84;から、タイムスケジ= ュールをきちんと守= 2427;ことが大前提となӚ= 6;、失敗すると給料に&= #38911;くようにする、と = 356;う話になってしまう= ;。これは安全第1よりも生= 987;、品質を優先してい= ;るということになり&#= 12414;す。

= そのときに、「そ&#= 12428;はいけない」とい{= 87;て止められる機構・= 組織になっているの= 2363;。これは危機管理ӌ= 9;マネジメント・シス&= #12486;ムに一番重要なと = 371;ろです。列車なんて= ;大体遅れるものです&#= 12290;それを大前提に我z= 93;はつき合っていく必= 要があります。

= 今まで我々は効率&#= 12392;か便利さとかコス|= 88;とか、ある面では金= を優先していました= 2364;、そろそろゆっくӚ= 6;と安全を第1にして、= 569;しぐらい我慢しまし= ;ょうという,我々の&#= 24515;の方にも少しゆと|= 26;をもたないといけな= い時代になっている= 2398;ではないか思いまӕ= 7;。

= そういう意味ӗ= 1;、今回の安全・健&#= 24247;・快適のフェアはʌ= 92;21世紀が安= 840;とか健康という価値= ;観を少し重視する時&#= 20195;に向き始めたここ{= 92;に沿っています。今= 回は第1回と聞い = 390;いますが、そちらの方向{= 95;向けた大変意義の&= #12354;るフェアであると= 605;っています。現代は= ;そういう時代に向い&#= 12390;いると思いますしz= 89;我々はそろそろそう= いう文化、ある意味= 2391;はライフスタイルӛ= 4;身につけるべき時代&= #12395;来たのではないか = 392;思います。

 

5.事故調= 619;と責任

= もう一つ考えてお&#= 12363;なくてはいけない{= 98;は、安全と責任の問= 題です。これは非常= 2395;重要です。現在、ण= 8;術会議の安全工学専&= #38272;委員会として、対= 806;報告を出そうとして= ;いて,その中に事故&#= 35519;査と責任というこ{= 92;で報告を出す予定で= す。信楽高原鉄道事= 5925;の後に航空・鉄道ߚ= 7;故調査委員会がスタ&= #12540;トしましたが、そ = 428;以外のものは、事故= ;が起きてもなかなか&#= 27177;限の強い調査委員Ê= 50;を持つことは難しい= 現状です。

= 事故が起きるとま&#= 12378;警察が当然捜査をž= 83;始します。でも、本= 当に大事なのは、そ= 2398;前に、事故の原因ӛ= 4;ちゃんと追及して、&= #29289;理的な原因も、マ = 493;ジメント的な原因も= ;、人間の心理的原因&#= 12418;明らかにすること{= 91;す.その中で = 418;一番大事なのは、物= ;理的な原因です。そ&#= 12428;がわかると設備と{= 75;て対応が可能だから= です。

設計が悪 = 363;ったら設計を初めか= ;ら変えるというよう&#= 12394;本質的安全設計も{= 91;きるわけですので、= まず物理的な原因を= 6126;確にするのが大事ӗ= 1;す。犯人追及よりは&= #31169;は事故原因の解明 = 398;方が先であると思っ= ;ています。

&#= 29694;実はそうではなく{= 90;、警察が先に入って= 証拠資料を全部持っ= 2390;いって、後で事故ෟ= 9;査が入ったときは何&= #12418;資料がないという = 371;とが往々にしてあり= ;ました。しかも、事&#= 25925;調査委員会と警察{= 92;は、信楽事故の場合= は非常にうまく協調= 2375;てやっていたといӓ= 8;話を聞いていますが&= #12289;一般的には対立関= 418;になってうまく事故= ;調査ができないとい&#= 12358;例が多くあると私{= 99;聞いています。

= それから、刑事責&#= 20219;も日本の場合は大Ë= 07;個人が対象になりま= す。しかも、多くの= 2580;合、直近の---直近とい = 358;のはその事故が起き= ;た時に直接携わって&#= 12356;た--人間の責= 219;になります。先程の= ;東武の事故でいいま&#= 12377;と、踏切を上げるĂ= 05;作している作業者で= ,その人のミスが原= 2240;で責任を追及されӚ= 7;。列車の場合は運転&= #25163;です。工場などで= 330;生した場合は、その= ;作業をやっている本&#= 20154;という話で、大体Ì= 91;人のミスだという話= になります。業務上= 6942;失致死などで検挙ӕ= 3;れたりします。

= しかし、本質はそ&#= 12398;直近のその人がそ{= 58;いうことをしなけれ= ばいけなくなった背= 6223;、法人や組織、シӟ= 3;テム、そちらにも責&= #20219;があるはずで、そ = 428;も追及すべきだと思= ;います。今までの事&#= 25925;調査や警察の捜査{= 99;あまりそちらに行っ= ていませんでした。= 7861;律の関係もあってә= 1;とんど個人を対象に&= #12375;ているようです。

= 一方、利用者であ&#= 12427;我々にも実は責任{= 64;あるということも自= 覚すべきです。利用= 2773;も安全を確保するӖ= 3;めには少しくらいサ&= #12540;ビスが落ちてもい = 356;、安全のために止ま= ;ってもクレームは言&#= 12431;ない、そういう風ß= 03;というか文化をそろ= そろ築かないと、コ= 2473;トと効率と便利さӛ= 4;優先するきりきりし&= #12383;世界でずっと行く = 392;、こういう大きな事= ;故はまた起きるので&#= 12399;ないかと思いますz= 90;

=  

6.トップ = 398;理念

= 今回のJR西の事故をみてい&#= 12414;すと、トップがど{= 58;いう理念で物事を考= えているかが非常に= 7325;要にあります。危ણ= 1;管理、マネジメント&= #12392;いう点で今回の事= 925;は大変良い教訓にな= ;っていると思います&#= 12290;

= スタートのときは&#= 12385;ゃんとまじめにや{= 87;ていたが、段々風化= してきて,トップが= 2354;る意味では安全よӚ= 6;もコストを第1にしよう = 392;思って、企業がそち= ;らへ段々傾いていっ&#= 12383;ときに、誰がとめ|= 27;のか、どうやってと= められるのかを考え= 2427;必要があります。Ӡ= 8;ップにその気がなか&= #12387;たら、日本の場合 = 399;とまらない可能性が= ;強い。そうすると、&#= 12354;とは法律で強制的{= 95;時々監査が入ってチ= ェックをするとか、= 2381;ういう話になりまӕ= 7;。いや、自主性にや&= #12427;べきではないのか = 289;という議論になりま= ;す。安全については&#= 22269;はどこまで関与し{= 90;,事故の責任をどう= とるべきか、こうい= 2358;問題を我々はじっӔ= 7;り考えなければいけ&= #12394;い時期にきていま = 377;。

 

6.危機管= 702;とリスクマネジメン= ;ト

= 危機管理と我々は&#= 26222;通にいっています{= 69;れども、英語でいう= とクライシスマネジ= 2513;ントとリスクマネӟ= 2;メントで多少異なり&= #12414;す。本当に突発的 = 394;危機を対象としてい= ;るのか、定常的に取&#= 12426;扱っているリスク|= 34;対象としているのか= の違いがあります。= 2356;ざというときに危ણ= 1;をどうコントロール&= #12377;るか、制御するか = 392;いう話と、長い目で= ;みてリスクをマネジ&#= 12513;ントするかの違い{= 91;す.今後は、= 433;全と経営のしがらみ= ;は非常に重要になっ&#= 12390;きます。経営を安Ð= 40;に行うという意味も= あるけれども、逆に= 3433;全をいかにマネジӣ= 3;ントするか、経営す&= #12427;かという意味もあ = 426;ます。この2つ、安全 = 392;経営との関係がこれ= ;から非常に深くかか&#= 12431;ってくる。我々日Ĉ= 12;はそろそろここに重= 点を置いてものを考= 2360;る時期にきたと思Ӗ= 7;ています。

= 危機管理、リスク&#= 12510;ネジメントという{= 98;は、簡単に言えば、= “事故が起きる前に = 289;前もって危ないとこ= ;ろをすべてリストア&#= 12483;プしておいて、す{= 94;わち、スクの存在を= まず予測しておいて= 2289;すべてのリスクに৔= 3;を打つことはできま&= #12379;んから、大きなリ = 473;クから、リスクをな= ;くすように設計して&#= 12415;たり、回避したりz= 89;防御したり、軽減し= たり、制御したり、= 0445;険のようにほかに้= 8;嫁したりして,手段&= #12434;講じておくととも = 395;、起きたときの対応= ;方法を前以て立案し&#= 12390;おき,実際起きた{= 92;きはそれに従って冷= 静に対応する”、と = 356;うことです.この考え= 041;をそろそろ我々は常= ;識として,もってい&#= 12394;いといけないと思{= 56;ます。これがリスク= マネジメントの素朴= 2394;意味での目的なのӗ= 1;す。

 

Ⅲ 安全に{= 88;いて考える 

1.安全の価値

= 安全の価値を我々&#= 12399;どうみるかがキー}= 09;イントです。歴史的= にみて,食えるか'= 135;えないかという大昔= ;の時代に食糧革命が&#= 12354;った。大昔は食糧{= 98;多寡で世界の人口の= 数が決まった(ただ= 2375;、今後,何十年後 = 395;再び食糧問題が起き= ;ないとも限りません&#= 65289;。そのうちに今度{= 99;エネルギー不足で<= span lang=3DEN-US>,木を燃や = 375;ていたのではどうし= ;ようもなかったもの&#= 12364;,石炭,石油その他のエネ&#= 12523;ギーでエネルギーƃ= 61;命が起きて、今の産= 業革命につながった= 2290;その後,生産技術 = 398;進歩で、モノを安く= ;大量に作れるという&#= 29983;産革命があった。{= 81;して、現在は情報化= の社会で情報革命と= 2356;う時代に突入してӓ= 6;ます。このように、&= #27508;史的に眺めてみま = 377;と、食べ物からモノ= ;、エネルギー、情報&#= 12392;来て、現在は情報{= 64;多過ぎて何を選んで= いいかわからないか= 2425;,情報の質を考えӚ= 7;時代に入りつつある&= #12290;次の時代、主要な= 385;値観は何処に移るの= ;かと考えた時,やはり心 = 398;時代、精神というと= ;オーバーですが、我&#= 12293;が個人としてどうĚ= 88;足するかという、心= のゆとりとか時間的= 2422;とりの時代に入るӗ= 8;ではないでしょうか&= #12290;これは何革命とい = 387;ていいかわかりませ= ;んが、次の新たな革&#= 21629;が必要であると思{= 56;ます.安全とい = 358;価値観は,その中心= 340;な概念であろうと思= ;います.

= 安全の意味すると&#= 12371;ろは、時代はもち|= 29;んのこと、国によっ= ても文化によっても= 0064;なっています.日本とい = 358;国も世界的な新しい= ;価値観の流れの中で,そろそろ= 433;全を重視する、健康= ;や快適を重視する時&#= 20195;に入りつつあるとö= 05;います。ただし、そ= のときの技術のあり= 6041;や,安全の考 = 360;方という理念の部分= ;について,日本の我&#= 12293;はそんなにまだ明ĵ= 06;に自覚していないの= ではないかと思いま= 2377;。

= 製造者や設計者の&#= 23433;全な,または安全{= 95;モノをつくる立場で= の理念、安全を業と= 2377;る事業者の理念,特にトッ = 503;の考え方はどうある= ;べきか,更に,安全を享= 463;する我々の立場では= ;どう考えるべきか,&#= 31561;々いろいろな立場{= 64;ありますが、安全に= 関しては、これらを= 6229;越した高い理念がও= 7;要です。そろそろま&= #12376;めに考えておかな = 356;と次の新しい革命は= ;我々からは起きない&#= 12375;,遅れをとること{= 95;なるのではないかと= 思います。

= 21世紀の科= 398;技術が向かうべき方= ;向について、国は「&#= 23433;全で安心な社会のĎ= 83;築に向けて」と最近= 言い出しています。= 2383;だし、安全と安心ӗ= 1;は、両者を科学的に&= #32771;えた場合、かなり = 462;ャップがありまして= ;、この違いをじっく&#= 12426;考える必要はあり|= 14;す。科学と言えば、= 領域を決めて、その= 0013;を深く追究するのӔ= 4;サイエンスの根本的&= #12394;発想法です。百科 = 398;学問という意味で科= ;学という言葉を明治&#= 26178;代に創作したので{= 99;ないかと思いますが= 、限定された分野の= 2885;深い研究、探究、ߴ= 3;えばナノテクやバ|= 52;オなどは21&#= 19990;紀も必要になりま{= 77;。しかし,もう一つ、これも&#= 12424;くいわれている言Œ= 65;ですけれども、横断= 的、総合的、複合的= 2392;いう、俯瞰的に物ӛ= 4;見る、全体を見渡す&= #12289;そして、総合的に= 289;を判断する、そうい= ;う学問がそろそろ必&#= 35201;なのではないかとö= 05;います。そう考えた= ときに、環境はこれ= 2395;近いと思います。஫= 2;境の技術というのは&= #65292;今,日本が世界の= 810;分トップを走ってい= ;る部分があるとは思&#= 12356;ます。科学技術のű= 14;歩を車の両輪に喩え= るならば.一方の車$= 650;が個別の奥深い探求= ;であり、総合的,俯瞰的、= 320;球規模的な研究がも= ;う一方の車輪であっ&#= 12390;,両輪でも = 387;て物を考えないとい= ;けない時代になって&#= 12356;ます。

= この観点から、環&#= 22659;と同じように、安Ð= 40;、安心、信頼が重要= なファクターになっ= 2390;きました。ここでӗ= 8;信頼とは、狭い意味&= #12391;の信頼性というよ = 426;は、お互いに信頼し= ;合える、ディペンダ&#= 12502;ルというか、お互{= 56;に頼り合える、あい= つなら大丈夫だとい= 2358;信頼感、そういうә= 8;のを大事にする時代&= #12395;なったと思います = 290;ただ、環境でもわか= ;りますように、現実&#= 12399;環境なんかどうで|= 18;いい、金もうけが先= だという業者が沢山= 3621;ることは新聞報道౔= 1;をみれば明らかです<= /span>.

= こういう分野の科&#= 23398;技術は実はあまりį= 30;展していないのです= 。科学は先程言った= 2424;うに本来は細かい࠳= 8;野を掘り下げるとい&= #12358;性質のものですか = 425;、幅広く物をみると= ;いうのは,苦手なの&#= 12391;す。従って,今後は、= 847;識的に総合的,領域横断= 340;な側面にウエートを= ;置いた研究をすべき&#= 12384;と思っています。{= 81;ういう意味で、安全= 、安心、快適という= 2398;はこれからの科学৙= 6;術の向かうべき方向&= #12391;あると思います。

= さて,安全の実現&#= 12395;は技術によるもの{= 92;人間の注意によるも= のがありますが,想= 3450;外の事が起きたとӔ= 5;に人の直観力が大変&= #24441;に立ちます。しか = 375;,パニックの陥った= ;時の人間の判断力は,まったく&= 972;りになりません,航= ;空機や医療などの現&#= 22580;のように,最終的な = 366;りぎりの判断を人間= ;に任せるべきか機械&#= 12395;任せるべきか,こ{= 58;いう場面での技術か= 人間かの判断は,責任問題 = 418;含めて極めて重要で= ;す.組織や経= 942;のマネジメント、及= ;び法律や保険なの社&#= 20250;制度を考慮して,トップが'= 640;い立場から改善しな= ;がら、適切なバラン&#= 12473;のなかで、見つけ{= 90;いくものだと思いま= す。

= 社会制度の中の安&#= 20840;について考えてみ|= 14;すと法制度や警察、= 保険などがあり、ま= 2383;,事後の対応の問༺= 8;など経済的,政治的な= 839;題もあります。最終= ;的に安全を支えてい&#= 12427;のは,文化,風土によ = 427;はずです.これには= 105;々全員が、安全に関= ;してしっかりした冷&#= 38745;な判断と、安全にë= 50;する高い価値観をも= って対応することも= 1547;まれます。社会のߑ= 3;で安全を実現するや&= #12426;方にはいろいろあ = 427;わけです。

 

2A= 294;安全のジレンマ<= b>

= 安全は常にジレン&#= 12510;に悩まされていま{= 77;。安全とコストとの= 関係、安全と利便性= 2289;快適性、効率、機೦= 1;性、経済発展、責任&= #12289;公共性、文化的風= 303;、等々との関係です= ;。特に、日本の風土&#= 12392;ヨーロッパの風土,歴史,宗教観の違い、こ&#= 12398;辺と安全とのジレ}= 31;マというのは大変難= しいものが有ります.我々とし = 390;ある程度納得して方= ;向を決めていかない&#= 12392;いけない。そのた|= 17;に相当高い理念を我= 々は持つべきだと思= 2356;ます。

&#= 12371;こで大事なことはz= 89;とにかく機械は壊れ= る、人間は間違える= 2392;いう事実です。そӚ= 8;では、安全とは何な&= #12398;かと考えると、絶= 550;安全がないというこ= ;とは危険は常に存在&#= 12375;ているということ{= 91;す。逆に言うと、世= の中危険しか存在し= 2394;いのです。安全のण= 8;問というよりみんな&= #21361;険の学問なのです = 290;危険がどこまで抑え= ;られているかを以っ&#= 12390;,初めてそ = 428;を安全という、この= ;概念が大事です。安&#= 20840;といった場合、何|= 18;事故が起きないとい= うのではありません= 2290;事故が起きる可能ঝ= 5;は常にある。しかし&= #12289;その危険の度合い = 364;どういうレベルに抑= ;えられているか、許&#= 23481;可能な水準になっ{= 90;いるのか、というの= が実は安全の本質で= 2377;。

しかし、&#= 22580;所、モノ、人、時É= 95;によって許容可能な= 水準は違います。皆= 2373;んも自動車に乗っӗ= 0;いるでしょうが、自&= #21205;車は危険だという = 371;とは知っていながら= ;皆さん乗っている。&#= 30342;さんは事故の危険ö= 15;を許容して使ってい= るとしか言いようが= 2354;りません。ほかのણ= 1;械と比べてみますと&= #12289;自動車の場合のリ = 473;クは極めて高いので= ;す。あんな異常に危&#= 38522;なものを今の世のÈ= 13;は何故使っていいの= かと思いますけれど= 2418;――といいながら私= もちゃんと運転はし= 2390;います。そういう意味{= 91;、自動車を受け入&= #12428;ている。要するに= 361;険なことは危険だと= ;わかっている。しか&#= 12375;、起きてもこのく|= 25;いの程度になってい= る。それならばここ= 2363;ら受ける利益そのߢ= 2;を考えると我々はこ&= #12428;を覚悟して使いま = 375;ょうということです= ;。事故とか危険性は&#= 12354;るが、それは許容Ö= 87;能である、許せる範= 囲内になっていると= 2356;ったとき初めて「ध= 3;全です」と言おう。&= #12371;れが、現在の国際#= 215;格における安全の定= ;義です。

 安全を = 771;える場合,何のリス = 463;(危害といいます)= ;を考えているのかを&#= 26126;確にする必要があ|= 26;ます。危害の範囲と= して,我々は今= 309;を考えているのかと= ;いうことですが、産&#= 26989;安全の場合は作業Ň= 73;がけがをする、すな= わち身体的な傷害、= 2414;たは健康障害ですӍ= 0;場合によっては当然&= #12289;財産とか地球の環= 659;、そういうものも対= ;象に入れます。何を&#= 23550;象にするかによっ{= 90;安全の意味内容が違= ってきます。中には= 4773;報そのものが大事ӗ= 1;,これを損なわれた&= #12367;ないという場合も= 377;ります.。最後は= 515;とか心情、そういう= ;ものにもなる可能性&#= 12418;あります。それに|= 24;って安全の対象が違= ってくるということ= 2391;す。

= 安全とは何なのか&#= 12398;定義を、もう少しÖ= 27;密に紹介してみまし= ょう。安全はリスク= 2434;経由して定義されә= 4;す。リスクとは何か&= #12392;いうと、危害のひ = 393;さとその起きる確率= ;の組み合わせだと考&#= 12360;ます。この組み合|= 31;せでリスクの大きさ= を判断します。リス= 2463;が許容可能なレベӤ= 3;に抑えられていると&= #12365;安全と言おうとい = 358;訳です。事故がこの= ;くらいの頻度で起き&#= 12390;このくらいの被害{= 94;らば許そうと判断し= た時,そのリス = 463;を許容可能なリスク= ;といい,許容可能な&#= 12522;スクしか残ってい{= 94;い時,安全であ = 427;と定義します。

= 国際規格では許容&#= 21487;能なリスクを図1{= 98;よう

=  

= <<図1>>入る

=  

= に考えています。&#= 35373;計の段階で,一生懸命 = 771;えてもリスクという= ;のは残ってる。この&#= 12522;スクを我々は受けÐ= 37;れられない,こんな= ものは世の中に出し= 2390;はいけないという࠶= 8;断をすると,リスク&= #12398;低減策を施します = 290;そのときに、先ほど= ;言った本質的安全設&#= 35336;をして、安全装置|= 34;つけて、使用上の情= 報やマニュアルで情= 2577;を提供する。人間ӗ= 2;いうのはときどき間&= #36949;えるから、機械は= 925;障するから、このく= ;らいの比率で間違い&#= 12364;起きて、間違いがŪ= 15;きたときにこういう= 状態になりますよと= 2356;うことがある程度෕= 3;価できる。それは仕&= #26041;がないと思ったと = 365;に初めて許容可能な= ;リスクを超えたとい&#= 12358;ことです。

= 本来だと安全とい&#= 12358;のは広く受け入れ|= 25;れるリスクしか残っ= ていないときに言う= 2418;のです.これは例 = 360;ば,隕石に当 = 383;ることを考えた時の= ;ように,無視して = 418;いいといったときの= ;リスクです.現実にはA= 292;それから受ける利便= ;性や,安全のた = 417;のコスト等を考慮し= ;て,仕方がな = 356;という許容可能なリ= ;スクを超えたところ&#= 12391;,安全とします.残留リス = 463;がある程度残ってい= ;ても我々は覚悟して&#= 20351;っているのです。{= 71;こに今度はユーザー= 側の覚悟が必要にな= 2427;わけです。

= 許容可能なリスク&#= 12392;いうのは英語でい{= 58;とトレラブルリスク= ですけれども、国際= 5215;格では極めて単純ӗ= 5;「その時代の社会の&= #20385;値観に基づく所与 = 398;条件下で受け入れら= ;れるリスク」と、定&#= 32681;されているだけで{= 77;。具体的には場所,= 時代,等,その状況= 2395;よりこれは変わりә= 4;す。

= 素人は判断できな&#= 12356;場合がありますの{= 91;,これを第= 977;者が冷静に判定すべ= ;き時もあります.特&#= 12395;、人命がかかわる|= 18;のは客観的に第三者= が、社会が許容して= 2356;るリスクを達成しӗ= 0;いるかいないかとい&= #12358;評価をすべきだろ = 358;と考えます。

 

= 図2は、年間死亡&#= 30906;率を表したもので{= 77;。10のマ

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= <<図2>>入る

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= イナス4乗ということは万&#= 12398;オーダー(1万回に1回、1万人に一人)です&#= 12369;れども、自然災害{= 99;実はかなり少なくて= 、10のマイナ = 473;5乗と6乗の間ぐらいです&#= 12290;原子炉では今10のマイナ = 473;6乗と、自= 982;災害よりもっと低い= ;ところを目標にして&#= 35373;計をしています。{= 81;のぐらいのことしか= 起きないように本質= 0340;安全設計をやり、༅= 0;御をし、起きたとき&= #12418;散らばらないよう = 395;フェールセーフの構= ;造をつくっていると&#= 12356;う形になっていま{= 77;。

 

<<図3A= 310;>入る

 

 

= 図3は、モノによ&#= 12387;て許容可能のレベ}= 23;は違うということを= 表しています。例え= 2400;たばこを吸っていӚ= 7;人は覚悟の上なので&= #12377;から、許容可能リ = 473;クはかなり高いとこ= ;ろにある。電車に乗&#= 12387;かっている場合に{= 99;、運転手に任せてい= るのでユーザーとし= 2390;は何にもできないӔ= 3;ら,その場合は相当&= #21361;険率を下げなくて = 399;いけない。自主的に= ;冒険行動をしている&#= 20154;、本人覚悟でやっ{= 90;いる場合は安全目標= は相当危険な度合い= 2364;高くても構わないӍ= 0;このようにモノや場&= #25152;、時によって違う = 392;いうことを考えない= ;といけないわけです&#= 12290;

 

&#= 65288;前編終わり)

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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