Suica

向殿ゼミ

責任者 深田
参加者 菊池 中田 宮川 岡本 鈴木 須藤 室谷



名前の由来について

 "Super Urban Intelligent Card"の頭文字を取って名付けられたもの。スイスイいけるICカードの意味もこめられている。

概要

 JR東日本が首都圏で導入している定期券・プリペイドカード機能を持った非接触式ICカード。SONYのICカード規格"FeliCa" を利用している。ICチップにデータを記録することにより、定期券の有効期限やプリペイドカードの残高などがわかる。定期券の更新やプリペイドカードの金額追加などの際に同じカードを使いつづけることができる。Suicaは端末にカードを差し込まず、カードと無線で通信する方式を採用しているため、改札機のセンサーにSuicaを近づければ(およそ10cm以内)、Suicaをセンサーに接触させなくても処理は正常に行われる。財布や定期券ケースなどからカードを取り出す必要はない。Suicaには次の2種類がある

・Suica定期券

 定期券とイオカ−ド両方の機能を持ち、さらにICカードならではの便利な機能を持つ(ただし、一部定期券にはイオカードの機能なし)。
 クレジットカードと同じサイズで、券面の端に1段の切り欠きがあり、各種機器に挿入するときの向きは切り欠きが手前左側になるようにする。

・Suicaイオカード

 イオカードがICカードの機能を持ったもの。クレジットカードと同じサイズで、券面の端に2段の切り欠きがある。

特徴

 ・パスケースに入れたまま改札機の読み取り部分にタッチするだけで通過することができる(タッチ&ゴー)
 ・イオカード機能が搭載されているので、定期券区間以外の利用でも改札機で自動清算することができる。
 ・定期券を継続購入し券面の印字情報を書き換えるリライト機能、残額が少なくなってきたら補充できる入金(チャージ)機能により、同じカードを繰り返し使用することができる。
 将来的には(すでに実現済みかも)、各交通機関との共通化、電子マネー、サイバーチケット機能を追加しようという計画らしい。

Suica関連の事件、話題、問題点

 ・2002年10月7日、総武線両国駅の自動改札機のプログラムミスで、Suicaから初乗り運賃を2重に徴収するというバグが発生。改札機の設定変更時に設定ミスを犯したことが原因らしい。料金の余分徴収は何度か起こっているらしく、すべて改札機のプログラムミスによるものだとされている。

今後の展開

<モバイルスイカ>携帯電話と定期が融合

 携帯電話をJRの定期券やプリペイドカードとして利用できる新サービスを、JR東日本とNTTドコモが計画している。JR東日本のIC内蔵カード「Suica(スイカ)」と携帯を合体させ、携帯をかざせば改札を通過できる。携帯シェアを拡大したいドコモと、スイカの普及を進めるJRの思惑が一致した。
 新サービスの名称は「モバイル・スイカ」。03年春にも実証試験に入り、利用者限定のテストを経て、03年中に本格サービスを始める方針だ。
 スイカは、ICチップとアンテナを内蔵し、改札機の読み取り部分から出ている電波をキャッチし、情報を処理する。携帯にこうした機能を組み込むのは技術的に困難ではないという。入金や使用方法はスイカと同じで、携帯を改札の「読み取り部」にかざせば、改札を通過できる。  JR東日本は携帯を利用する若年層を中心に、スイカ利用者の拡大を狙う。ドコモは、他社のカメラ付き携帯電話に押され、シェアの伸び率が落ちてきたため、モバイル・スイカの導入で加入者の拡大と囲い込みを図る作戦だ。  スイカは定期券としての機能と、カードに入金して繰り返し利用できるプリペイドカード機能を持っている。01年11月にサービスを始め、02年12月末で537万枚が発行されている。また、JR西日本03年秋から同じシステムで「ICOCA(イコカ)カード」の導入を計画しているほか、関西の私鉄でも導入計画が進んでいる。

Suica以外のICカード( FeliCa)の利用例

イオンクレジットサービス向けハイブリッドICクレジットカード

イオン株式会社の社員約30,000名への配布が予定。カードで今までのクレジットカードに加えて以下のような機能がある。
  1. 社員証:イオンの社内にはゲートチェッカーが作られ、FeliCa チップを使った出退勤の管理を行うことができる。
  2. 社員食堂決済:チップ内の社員番号により社員食堂において、給与引き落としによる支払いができるようになる。
  3. プリペイドカード:イオン会社内のレストランにおいて、食券販売のプリペイドカードとして使うことができる。
などのFeliCa を利用した多機能なクレジットカードになっている。将来的には、イオングループのコンビニエンスストアであるミニストップ各店でのキャッシュレス(非接触ICチップを使用したプリペイド)や、交通機関における支払い、接触型ICチップを利用したETC(高速道路料金自動収受システム)、商品券やお買い物割引券機能の追加など更なる用途拡大も検討されている。

オクトパスカード

香港で使われているFeliCa で香港の電車、バス、フェリーとほぼあらゆる交通機関で使うことができる。オクトパスカードの普及率はすさまじく、香港の人口が685万人なのに対し、オクトパスカードは710万枚以上販売されている。なぜここまでオクトパスカードが広がったのかというのには、香港の交通機関自体にある。香港では交通機関に基本的に定期券というものがない。バスや電車に乗るたびに小銭を持ち歩き、乗車券を買わなくては行けませんでした。さらに香港のバスは一部を除いておつりがもらえません。小銭を持たなくては損をすることになります。それにくらべてオクトパスカードで乗車すると普通に乗車するより割引されます。これらによりオクトパスカードは驚異的に香港の人々の生活に浸透していったのだ。最近ではオクトパスカード付き腕時計なるものまで発売され、腕時計の中にFeliCa チップが内蔵されておりさらに荷物を少なくできるのが利点であるが、実は改札を通るとき、時計をつけたままではチップをチェッカーにつけづらいという欠点がある。



<参考文献>
[1]JR東日本 http://www.jreast.co.jp/suica/
[2]Mainichi INTERACTIVE,"インターネット事件" http://www.mainichi.co.jp/digital/netfile/archive/200210/08-4.html
[3]毎日新聞記事
[4]e-Wordshttp://e-words.jp/w/Suica.html
[5]イオンクレジットサービスhttp://www.aeon.co.jp/company/news0219.html
[6]All About Japan [香港] オクトパスカード 基本編http://allabout.co.jp/travel/travelhongkong/closeup/CU20011210A/