Cmodeについて

向殿ゼミ



名前の由来について

 Coca-Cola,Culture,Communication等の頭文字「C」とiモードの合成語。

概要

 日本コカ・コーラ株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ、伊藤忠商事株式会社の3社は、2001年9月より東京・渋谷において実証実験を行ってきた新消費者サービス「Cmode」を、2002年4月より全国展開した。
 新消費者サービスは"Cmode"(シーモード)という名称で、iモード携帯電話と新型情報端末自販機のCmode自販機(愛称:「シーモ」)を連動させることにより実現される、新しいタイプの会員制消費者サービスだ。iモードメニューサイト「コカ・コーラモーメント」内「Club Cmode」において会員登録を行い、専用のコンピュータユニットが組み込まれたCmode対応自販機シーモとiモード対応携帯電話を操作することにより、多様なサービスが可能になる。
 Cmodeは、iモードを利用したサービスとCmode自販機単体によるサービスがありマップやチケット、iモード用コンテンツなどを購入する事ができる。
  例)2001/09/03~2001/12/31に行なわれた実証実験では、
     ・グルメぴあクーポン
     ・ぴあストリートマップ
     ・Tsutayaレンタルランキング+クーポン
     ・シブヤキャラシンダン
     ・アーケードゲームとの連動コンテンツ
  等がサービス内容として使われた。
 コカ・コーラグループでは、4月以降順次、「シーモ」を全国に設置し、年内に合計約2,000台の設置を目指す。

機能・システム

 「シーモ」に搭載された液晶ディスプレイで情報を閲覧したり,プリンタで地図やクーポン券を印刷できる。また「シーモ」を利用してiモード端末の待ち受け画面や着信メロディをダウンロードできる。
 「シーモ」に現金を投入することでCmodeサーバ上の専用口座にプリペイド入金しておき,サービス料金の支払いに利用する。利用にはコカ・コーラのiモードサイトで事前登録が必要で,端末に表示されたバーコードを「シーモ」に読み取らせることで個人認証を行う仕組みだ。
 シーモによる「Club Cmode」会員向けサービスとして、4月15日より、アミューズメント施設の入場券販売、iモードコンテンツの都度販売、地図などのエリア情報販売などを提供する。また、Cmodeサービスに適したコンテンツのさらなる充実を図るべく、各種コンテンツ提供企業と提携し、決済機能等を提供していく予定だ。

 また、一定台数以上のシーモを設置し、会員制サービスを行っているコンテンツ提供企業(パートナー企業)に対しては、シーモのユーザインターフェースおよびサーバシステムの一部を有料開放するサービスも実施する予定だ。これによりパートナー企業は、会員管理などのCRM(Customer Relationship Management)が低コストで効率的に実現できる。
 実際の使い方から、システムまでは下の図にて参照する(実際に図を使うなら書き直した方がいいかも)。ちなみに、Cチケットが商品認証コード(2次元バーコード)であり、ポイントパスが個人認証コードとなる。

実証実験の結果概要
 期間:2001年9月3日〜12月31日
 場所:東京・渋谷地区を中心
 目的:新消費者サービスCmodeの市場性の検証
 設置状況:41台 (2002年3月末日現在)
 会員数:約20,000人(2002年3月末日現在)
 会員の特徴:通常の自動販売機利用者層と比べ、女性比率、若年層比率が高い
 消費者の反応:
  ・利用イメージに関する消費者調査によれば、「先進的な」「楽しい」「ワクワクする」といった評価項目において高いポイントを獲得した。
  ・通常自販機やコンビニエンスストアとは異なるイメージを形成した。
  ・通常自販機に比べ、飲料販売が増加した。

メリット

 ・小銭がないときでも、気軽に使える。
 ・個人認証として使え、その方面での拡張ができそう。

デメリット

 ・商品を購入するたびに通信料がかかる
 ・買うのに手間がかかる
 ・デメリットというよりも疑問としていうと、セキュリティが大丈夫なのかという事

将来の予想

 Cmodeサービスが大きく展開されれば、今後携帯電話は財布と同等の価値を持ちさらに個人認証という観点から身分証明にも使われることがくる。まだまだ実験段階であるようだが、そのプロジェクトは確実に進んできてることがどこを調べても理解できる。

2次元バーコードについて

2次元バーコードの特徴と概要

 2次元バーコードとは、水平方向と垂直方向すなわち情報を2次元方向にもつバーコードの総称である。従来から実用されている1次元バーコードと比較し、2次元バーコードは単位面積あたりの情報密度が高く、単なる識別コードのみならずポータブルデータファイルとしての可能性を秘めているといえる(第1表)。
 2次元バーコードは、スタック方式とマトリックス方式の2つの方式に大別される。
 スタック方式は1次元バーコードを縮小し、縦に複数段積み重ねた構造であり、シンボルは1次元バーコードと同様に細いバーと太いバーで表現され読み取り方式は、1次元の場合と同じである。各列はスタート記号/ストップ記号がついており、すべての列を読み取った段階でデータとして解読される。第1図にスタック方式の一例を示す。
 マトリックス方式は、バーコードの表示領域を白と黒(必ずしも白黒である必要はないが便宜上白と黒で構成されるものとする)のマス目様パターンで表現し、一般に正方形の領域で表現されることが多い。内部のデータはバイナリー(0・1)に変換してパターン表示しているため、特別なデータ変換テーブルは不要である。記録容量が大きい特徴を生かし、信頼性を高めるために、エラー訂正機能として、リードソロモン符号(※2)などのエラー訂正符号化や、インターリーブ(※3)によるデータの分散配置が可能であるた、バーコード表示領域が汚れたり破損しても欠損部分が20〜30%の範囲であれば正確に読み取ることができる。第2図にマトリックス方式の一例を示す。
 また画像処理で認識するため、360度全方向読み取りが可能であり、スキャナー又は2次元バーコードが表示された物体を回転せずに読み取りができ作業効率向上が可能となる。
  (※2):リードソロモン符号=バースト誤り検出・訂正用のブロック誤り訂正符号の一種
  (※3):インターリーブ=2つの連続した事象の順序を崩さずに交互に配置すること




ステガノグラフィー利用の2次元バーコードで身分証明

Tania Hershman

 この新技術『コンシーログラム』は、イスラエルのネゲブにあるベングリオン大学電子・コンピューター工学部に属する科学者が開発した。ハーフトーンの画像に2次元バーコードを隠して埋め込むもので、標準的な光学スキャナーで画像をスキャンすれば、隠されたバーコードが読みとれるようになっている。
 コンシーログラム・アルゴリズムを編み出したジョセフ・ローゼン準教授は、画像処理や光学、ホログラフィーに関心を抱いており、自らの発明を「ハードコピー」のステガノグラフィーだと述べている。
 「これはデジタル・ステガノグラフィーではない。なぜなら、(MP3やJPEGのような)デジタルファイルの中に秘密の情報を隠すのではなく、データがコンピューターを離れた後のハードコピーの中に情報を刷り込むからだ。また、プリント用紙の素材やインクの中に秘密の情報を入れる化学ステガノグラフィーとも違う。コンシーログラムは、特殊だが単純な方法を使って、目に見える印刷画像の中に秘密のデータを暗号化して盛り込むのだ」とローゼン準教授。
 2次元バーコードは、1次元バーコード――どこでも見かける縦縞模様――の従兄弟分にあたる。線で表わされる1次元バーコードは、12の文字で1組の参照番号を表わし、この番号でデータを引き出すようになっている。これに対し2次元バーコードは、線でなく点によるバイナリーシステムから成り、すべての情報がその中に収められているため、いちいちデータベースにアクセスする必要がない。
 だが、コンシーログラムはさらに優れた能力を秘めている。ちょうどホログラムの各部分にその画像全体が保存されているのと同じように、コンシーログラムによって新しく作られる「画像バーコード」の各部にも、そのバーコードが持っている情報のすべてが含まれるため、部分的に画像が隠れたり破損したりして起こるトラブルを回避することができる。つまり、極端な話、画像の半分が汚れて見えなくなっていても、スキャナーを通せばその人の氏名や社会保障番号、指紋といった情報を取り出せるのだ。
 そして今では、『2-Dスーパースクリプト』バーコードは約3KBもの情報を保存できる。これだけの容量があれば「カラー写真や指紋のほか、さらに多くの情報」を収められる。
 このバーコードにはさらに、人相認識のためのバイオメトリクス(生物測定法)データを記録することまでできるという。

2次元コードのメリット

1、データ記憶容量が大きい
 1次元バーコードは、水平一方向のみの情報にとどまるため、データ量を増やすにはバーコードを並べたり横長にすることになります。しかし、印刷面積が大きくなれば、その分コストもかかり、読み取り操作の手間も煩雑になります。その点、2次元コードは情報が縦方向にもあり、1次元バーコードの数倍から数百倍のデータ量を入れることができ、しかも1回の操作で読み取ることができるのです。
 また1次元バーコードは物の背番号(識別コード)として使われることが多く、さらに詳しい情報はオンラインで取り出すなどの手続が必要ですが、2次元コードには必要な詳細情報がすべて入力されているので、リーダさえあれば「いつでも、どこでも、だれでも」一瞬にして読み出せます。
2、マーキングスペースを小さくできる
 データ記録密度が高い、つまり単位面積当たりのデータ量が多いので、1次元バーコードと同じデータ量を入れた場合、コードマーキングスペースを小さくできます。
 いままでスペース的にマーキングがむずかしいとされていた電子部品、高密度実装基板、小型部品などにも多くの情報を記録することができ、部品の単品製造・在庫・販売履歴管理など自由自在になります。
3、エラー訂正ができる
 1次元バーコードはエラー検出はできても訂正はできないのに対して、2次元コードはラベルの汚れやかすれに強くなり、使用環境に応じたエラー訂正を行うことができます。
 米国での実験によると人間のキー入力では1000回に3回のミスがあり、1次元バーコードでは300万回に1回。
 2次元コードでは3000万回でもミスは起こらなかったとのことです。
 このエラー訂正能力により、1次元バーコードやOCR文字認識では読み取り不能、誤読が発生しやすい対象物に直接マーキングした場合も、2次元コードなら正常読み取りが可能になります。
4、様々な素材に直接マーキングできる
 電子部品、医療器具、セラミック部品、アルミ・ステンレス等の金属部品などにもレーザーマーカー等でダイレクトマーキングできます。
5、データを暗号化できる
 2次元コードは暗号化できるので、身分証明書や証書などが犯罪に悪用されるのを防ぎます。たとえばパスポートが盗まれ、写真を貼りかえたり情報を書きかえられた場合なども、2次元コードに本来の正しい情報をセキュリティコード化して入れておけば、偽造だということがすぐわかります。
 これは入退場用IDカードや証書類の偽造・変造防止などにも広く効果があり、秘密情報の記録等にも適しています。

2次元コードのデメリット

1、データが損傷した時の回避策がない
 バーコードが万一読み取れなかった場合、1次元バーコードはシンボル(縞々のパターン)の下に人が目視できるようにデータを付加することで回避しています。
 一方、2次元コードはデータの損傷に対してエラー訂正機能を設けて復元性を高めており、一般には20〜30%の損傷には正しく復元する能力があります。しかし、復元能力を越えたデータ損傷には回避策はありません。
 今後、2次元コードは情報量を多く記録できるということから、この特長を生かした利用が多くなるでしょう。
 この場合、たとえば100桁程度のシンボルが読み取れない場合の回避策として、シンボルの下の数字表示と同じ方法で情報を併記することも考えられますが、印字スペースの問題や現場での再入力の手間を考えると現実的な回避策とはいえません。
 実際にはその特長から考えて、1次元バーコードは背番号情報型のADC(データ自動収集技術:Automatic Data Capture)、2次元コードは情報携帯型のADCとして利用されるケースが多くなっています。
 ところがその情報携帯型には、遠隔地点で情報が読み取れないと回避策がなくシステムが止まる危険性もはらんでいるわけで、システム構築にあたってはこうした点を充分に配慮したシステム設計を行う必要があります。
 ちなみにごく基本的な対策としては、
  ・エラー訂正機能のレベルを高め、読み取り不能の確率を極力少なくする。
  ・シンボルに汚れや傷ができないよう利用環境をよくする。
  ・情報の識別コード(ID)を数桁設け、そのコード番号を併記。
  ・読み取れない場合はその番号を目視して検索する。
  ・読み取れなかった情報は電話・FAXで入手することでフォローする。
などが考えられます。
2、スキャナのコストが高い
 2次元コードリーダの価格は、1次元バーコードの一般的なスキャナと比較すると現状では2〜3倍となっています。
 モザイク状になったマトリクス式コードを読むリーダはCCDエリアセンサを使用し、全体を画像として取り込むのが一般的であり、1次元バーコードのスキャナに使用されるCCDラインセンサに比べると部品コストが高めです。しかし価格差の最大の要因は、2次元コードの普及が1次元コードに比べると遅れており、リーダの生産量が少なく量産効果がないため単価が高くなっているせいです。
 今後、利用台数が伸びれば単価は格段に安くなり、1次元のスキャナ単価と同等になるでしょう。
 またプリンタについては1次元バーコードも2次元コードも同じハードウェアで印字できるため、コストに差はないといえます。
3、読み取りスピードが遅い
 1次元バーコードに比べ情報量が多い分、処理時間がかかります。
 現状では50〜100桁のデータを読み取るのに0.1〜0.3秒程度かかります。
 これは実用的には充分なレベルですが、物流センターでの高速ノンストップ読み取りのアプリケーションなどの場合は、導入時、ユーザー側で読み取り実証テストを行い、システムの信頼性を確認する必要があります。