1. はじめに

 

★セキュリティとは?

 今日インターネットの利用者が1999年末時点で2706万人と推計されており、人口に占める割合は21.4%となっている。アメリカなどと比べればまだまだ少ないが、前年末と比べて59.7%の増加という点が強調されるべき点で、急速にインターネットが世の中に普及していっていることがわかる。また、5年後には、その利用者は、1999年末の2.8倍の7670万人に達し、人口普及率も6割超えると推計され益々利用者は増えていくようである。

 このように、インターネットが社会になくてはならないものに成長し、今後も社会の構造や生活を大きく変化させていくように思われる。現状ですら、その便利さ故にインターネットなしの生活など考えられないし、これから先はなおさらのことではないだろうか。

 このような中で、誰もが簡単に安心してインターネットを活用できるようにするには、まだまだ多くの問題があるように思われる。使いやすさや通信料金など色々あるが、中でもセキュリティについてここでは、述べたいと思う。

 セキュリティに関してテレビや新聞などでも大きく取りあげられた、一連の官公庁サイトのWebページ書き換え事件は、衝撃的であったが、セキュリティに関する意識が国の機関でさえも低いという現状の表れであり、ファイアウォールさえ構築されていなかったいうのは、驚きである。また、全国の国立大と国立の研究機関の約95%が情報システムへの不正アクセス被害を受けていたことが、今年の6月に文部省がまとめた調査結果で分かった。これは、回答のあった112機関で、1997年以降にシステムに不正アクセスを受けたかという質問に対して、94.6%の機関が「ある」と回答し不正アクセスを受けていない機関が珍しいう驚くべき結果である。

 また、ウイルスは我々一般ユーザにとっても大きな脅威である。今年5月にI LOVE YOUウイルスは、「I LOVE YOU」などと受信者の気を引くタイトルでウイルスつきの電子メールを送信し、世界中で大きな被害が出た。

 このように、さまざまな問題があるがここでは、「ウイルス」、「認証・暗号化」、「詳しい暗号化アルゴリズム」、「不正アクセス」という項目で説明していきたいと思う。